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前回、シート位置の調整を行ったものの、やっぱり座面の高さが少し高すぎた。
ということで、再び調整作業を行うことにした。

これ以上シートを下げるには、センタートンネルとの干渉をなんとかしなくてはいけない。
再びシートを外し、センタートンネルカバーを外してしばし考える。

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センタートンネルカバー本体はFRPでできていて、その上にカーペットが接着されている。

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思い切って、このFRPの骨格を取り払って、カーペットだけ利用することにした。
接着剤でびっちり貼り付けてあったので、根気よく剥がしていく。

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FRPとカーペットの分離が完了。

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シート高を調整し直したシートの間に、剥がしたカーペットを挟み込む。
なんとかうまく収まってくれて一安心。
これで、ほんとうにベストなシートポジションが実現できた。うれしい。

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これに気をよくして、さらなるモディファイにチャレンジすることにした。
目標は、できるだけオリジナルの356に近づけていくことだ。
そのために、かなり思い切って、ダッシュパネル下部の、オーディオとクーラー吹出口のついているパネルを撤去してしまうことにした。
当然ながら、当時はクーラーなんて装備はなかったので、この部分はインターメカニカ のオリジナルパーツなのだ。
インターメカニカ らしく、なかなか違和感なく高品位に作られているので後ろ髪を引かれる思いもあったものの、作業スタート。
パネルを外すと、助手席側に取りつけられた吊り下げ式クーラーから狭い空間を極限に使ってクーラーダクトが取り回されているのが確認できる。

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パネル裏側は、これらのダクトに加えて、配線がウジャウジャと這いまわっている。

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この車両には、クーラーの他にもETC、パワーウインドウ、べバストの燃焼式ヒーターユニットが搭載されているので、それらの配線が凄まじいことになっている。

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苦行としか言いようのない姿勢でダッシュ下の配線を整理していく。
シートを外した状態のときにやってしまえばよかったと激しく後悔・・・。

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うんざりするような配線。
ETCユニットは、ほとんど丸ごとトランク(=ボンネット)内に移設し、べバストヒーターの配線も可能な限りトランク内に戻し、室内側は電源系とコントロールノブだけを残すことにした。
そのコントロールノブも、足下近くの奥のほう、見えない位置に移設した。

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今回撤去した部品たち。
これらをもう一度取りつけるのは、自分にはもはや不可能だなぁ・・・。

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クーラーパネルを外したおかげでメーターにもアクセスしやすくなったので、これまたずっと気になっていたメーター位置の変更もやってしまうことに。
オリジナルの356の3連メーターは、左から油温計&燃料計のコンビメーター、中央にタコメーター、右側にスピードメーターの順に並んでいるのだけど、インターメカニカ は左右のメーターが逆で、左がスピード、右側がコンビメーターなのだ。
これを、オリジナルと同じ並びに変更する。

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メーターを取り外す際、コンビメーターの端子のハンダがぽろっと取れてしまった。あーあ。

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端子をハンダづけしなおして、作業再開!

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メーター配線を引き直し、接続し直して入れ替え完了。
懸案だったスピードメーターケーブルの長さは、ギリギリだけどなんとか間に合った。
いやぁ、いい眺めだ。スッキリした。

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ここでまたちょっとシート関連に戻って、また別の改良を。
シートベルトだ。バックル受けのPRESSボタンが色褪せて安っぽくなってしまっていたので・・・、

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塗装してみた。

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さらにこのシートベルトの受け側、シートからびにょーんと伸びててちょっとカッコ悪かったので、その取り回しも変更した。

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で、こんな感じにすっきりさせた。
シートベルトは、ほんとうはクラシックな2点式のベルトにしたいところだけど、さすがにそうは行かないのでこれでよしとしよう。

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で、仕上げとして、ダッシュ上部のレザー部分と中央の黒パネルの間に、モールを追加。
これも、僕のインターメカニカ には欠けていた部分だ。
オリジナルの部品は値が張るので、ちょっとインチキな部品と方法で対処。
でもやっぱり、モールがあるとグッと引き締まる。
一つ上の写真との違いがわかるだろうか・・・?

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それに合わせて、ドア上部にも同じくモールを追加。
今回の作業は、とりあえずここまで。

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ちなみにこれは10年前にこのクルマを手に入れたときの状態。
オーディオの見栄えもそぐわないし、べバストヒーターの(あまりカッコよくない)ダイヤルもオーディオのすぐ隣。ダッシュ下部にはアクセサリーソケットやETCもあるし、配線もチラ見えしている。

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そのころの状態にくらべたら、いやぁ、だいぶオリジナルのシンプルさに近づいたなぁ。
自画自賛、大満足だ。
残った助手席側のクーラー吹出口の処理とそのコントロールダイヤルの固定、それから、パワーウインドウの隠しスイッチの固定がまだ未完了だけど、これらは少し時間をかけて考えようと思う。
クーラーは、ほとんど使わないのでいつかまるごと撤去してしまいたいのだけど、さすがにまだその勇気はない。撤去しちゃえば助手席下も広々するし、エンジンルームもすっきりしてメンテしやすくなるのでいろいろメリットがあるんだけど・・・。

まぁ、どれもこれも他のひとから見ればなにがうれしいんだか理解不能だと思うけれど、こんなふうにあれこれ悩みながらいじるのも、このクルマの大いなる楽しみなのである。