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ウチは基本的に流行というものに疎い。
きょうの話題も世間的に見れば「何をいまごろ。おせーよ・・・。」といった感じなのだろうが、鈍いのでしかたがない。

最近、スーパーに行くたびに豆腐コーナーでいつも思いっきり場違いな存在感を醸し出している「男前豆腐」というものがずっと気になってしかたなかった。
「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」とか「ジョニ男」とか、およそ周囲に並んでいる豆腐たちとはけっして仲良くなれそうにもないふざけたネーミングとパッケージング。なんだこりゃ?
しかも、ずいぶんいっちょうまえな値段で悪びれるそぶりもなく、堂々と陳列棚に居座っている。
なんか、周りの豆腐たちがみんな「ねぇ奥さん、ボクきょうはとっても安いんだよぉ!ほら、となりのおトウフさんより8円も!だからねぇ、買ってョ」とシナをつくって控えめにアピールしている中で、「オラ、もの珍しそーにみてんじゃねーよ。なんだァ?高いぃ?ケッ、べつにオマエに買ってもらいたかねーヮ。」といった雰囲気である。

どーせ、客の目を引くための、ありがちな「はずしネーミング作戦」なんだろう、中身はフツーのトーフだろう・・・、だって、たかがトーフだもんな。
最初はそんなふうに思っていたので、いつも通り我が家は一丁38円なりのトーフを買っていたのだが、一度くらいダマされたと思って買ってみようと思い立ち、ついに一丁100えんの「ジョニ男」くんをふたつ、買ってみたのだ。

パッケージにはいろんな食べ方が書いてある。「ノーマル」な食べかたと「アブノーマル」な食べかたが、ずらずらとたくさん書いてある。
めんどいので、ふつうにショーユをかけて、食べてみた。
「{%exmark2%}」
なんだこれは!!うまい!
まるでトウフとは思えない濃厚味かつまろやかな口当たり!
トウフとは、こういうものだったのか!!
一気にファンになってしまった。

あとでいろいろ調べると、この男前豆腐、かなり有名らしい。
見かけによらず、しっかり「豆腐道」を極めようとしているようだ。

一見、軽薄なようでいて、じつはしっかりと芯の通ったモノづくり。
男前豆腐、かっこいい。