いささか唐突ではあるが、きょうはペーパークラフト日和なのである。
ここ最近の寒さのせいか、つい先日風邪をひいてしまい、会社も一日休んでしまった。
ドイツに来て以来、これまで特にひどく体調を崩すことはなかったのだが、ここにきてついにダウン、である。
もうだいぶ治ってきてはいるものの、まだ完全とはいえない状態なので、この週末はどこへも行かずに自宅謹慎を決め込むことにした。
とはいえ、一日中なにもせずにただ家にこもっているというのもなかなかつらい。
そこで、ペーパークラフトさまにご登場いただくことにした。
考えてみれば、ペーパークラフトというものはなかなかすばらしいものである。
必要な道具といったらハサミとカッター、それにノリくらい。そのへんに転がっている道具だけでできてしまう。
薄っぺらな紙を切り刻み、折り曲げてくっつけていけば、最後には華麗な立体造形物に変身する。
とても芸術的であるにもかかわらず、こどもからおとなまで楽しめる身近な趣味である。
最近は、自分の「手」を使ってモノをこしらえる、ということからまったく離れていたので、頭と手先の体操にもちょうどよい。
今回挑戦するのは、史上最大の飛行船、LZ129 Hindenburg号の1/200スケール。
ここのところすっかり心奪われている飛行船のペーパークラフトだ。
以前、博物館で見つけて「これは!」と思い買っておいたものである。
1/200っていうと、ずいぶん小さいように感じるが、実物は245メートルなので、完成すると1メートル以上!にもなってしまうのである。オドロキである。
パッケージはA4サイズくらいなので、とてもこれから1メートルもある飛行船ができあがるとはちょっと想像できない・・・。
だから、なおのことワクワクする。
しかし・・・、これ、ものすごく難しそうである。
表紙に書いてある難易度レベルは、最高ランクの「3」になってるし・・・。
元来、工作好きなのにもかかわらず、いまいち手先が不器用なので、はたして最後まで作れるかどうか、非常に不安である。
ペーパークラフトなんて、学生のころ以来だ。
一度、「紙のクルマ」というペーパークラフト集を買って夢中で作った時期があったのだが、いまひとつ雑な出来栄えに自己嫌悪に陥った記憶が蘇る・・・。
そんな、期待と不安の入り混じった気持ちで、おそるおそるパッケージを開けてみる。
ああああぁぁぁぁ・・・、
かなり、難しそうだ・・・。
こんなのどうやって切り取るんだ?というような細かい部品もあるし・・・。
説明書もかなり大雑把で、だいぶ製作者側の創意工夫が要求されそうである。
まずは、心の準備にと、ネットでペーパークラフト全般に関してちょいと調べてみる。
と、出てくるわ出てくるわ、たくさんのペーパークラフト関連サイト。
中でも、ヤマハ発動機のサイトが充実しててとても参考になる。作るときのいろんなコツも紹介されてるし、MT-01というオートバイの超精密なペーパークラフトまで準備されている。
そのうち、こういうのも作ってみたいなぁ・・・。
などと、つい見入ってしまったのだが、いや、そのまえにこれ、飛行船である。
これをいまから作らなければならないのだ!
(作らなければならない義務はどこにもないが。)
きょうのところは、まず全体を把握するため、船体の外形をひたすら切り抜いてみた。
多少、のりづけした部分もあるが、まだ怖いのでほとんど切っただけである。
そうして、並べてみたのが下の写真。
大きさの参考にと、ジーパンを並べてみた。
ジーパンより、長い。すごいぞこれは!
こうして見ると、なんだかアジの開きか何かに見える。魚が食べたくなってくる・・・。
さて、これが今後どのようにあのぷっくりした飛行船になってゆくのだろうか。
「紙」という2次元の平面世界から、3次元の立体へ変貌するさまを早く見たいけれど、まだ道のりははるか遠い・・・。
あせらずゆっくり時間をかけて作っていこう。
ところで、ぜんぜん関係ないのだが、きょう、のりづけの台紙に使っていた新聞紙に、こんな広告が。
これと似た言葉をよく耳にするが、どうも自分はこういうのがとても苦手である。
なんか、「情報」の洪水に流されてるだけなんじゃ?と思ってしまうのだ・・・。
ほんとに大切なのは、自分にとって有益な情報ってなに?ってことをよく考えることなんじゃないのだろうか。
一日3回だかなんだか知らないが、そうやって血まなこになって集めた「情報」のほとんどは、じつは、意外に「ゴミ」みたいなものだったりするのではないだろうか。
と、終日の切り抜き作業を終えてぼぉっと考える、のどかな日曜なのであった。
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