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キャンプについて少し。

やっと、ここヨーロッパでキャンプに出かける基盤整備ができてきた。
すでにさっそく、先週、先々週と、二回もキャンプに出かけている。

というわけで、長らく放置していた「キャンプ場リスト」を復活させることにした。
過去に利用したキャンプ場を記録するためのページだ。
リンクはこちら

2007年は一度もキャンプしなかったので、このページの更新も1年半ぶりになる。
これを機会に、充実を図ることにしよう。

ここに掲載しているのは、過去にキャンプしたうちの半分くらいだろうか。
昔はカメラを持っていなかったので写真も残っていないし、場所も名前も忘れてしまっているキャンプ場もある。
キャンプ場でない場所にテントを張ったこともある。
そういうのが、あと半分くらいは残っているはずだ。

初めてキャンプツーリングしたのは、たしか1992年だったと思う。
幼なじみのTとふたり、二泊三日の東北一周弾丸ツーリングに出かけたときだ。
ゴールデンウィークのことだった。
まだ、人生初のオートバイを手に入れて間もないころだった。
雨に降られたのだが、まともなカッパも持っていなかった。
安物のカッパは、一日めにしてあっさり股が破けた。
海岸沿いの駐車場が、初めてのキャンプ場となった。
やっとの思いで手に入れたカップラーメンをいざ食べようとしたら、箸がなかった。
ハブラシを使って食べた。
全身ぐっしょりのまま、寝た。当然、眠れなかった。
そうとう、悲惨だった。
翌日も、寒さに震えながら走った。
奥入瀬渓流は、濁流だった。
車中の若いカップルが楽しそうにアイスクリームを食べているのをヘルメット越しに眺めながら、なんで自分はこんなに悲惨な思いをしているのだろう、とバカらしく思ったものだ。
この日もキャンプ場は見つからないまますっかり日は落ち、不安は募るばかり。
空腹と寒さに耐え切れずに飛び込んだ、八戸駅前の寂れた食堂。
そのカツ丼の、うまかったこと!あれは一生忘れられないだろう・・・。

もう、16年もまえのことだ。

最初のキャンプツーリングであれほどヒドイ思いをしたにもかかわらず、なぜかあれからもずっと飽きもせず、いまだにキャンプツーリングを何よりの楽しみに生きている。
まったく、成長しないものだ・・・。

でもなぜ、キャンプツーリングなのか?

それは、安あがりだから。これがまず第一。
ホテルや旅館、ペンションなんかに泊まるよりも、はるかに安い金額で一泊できるメリットは大きい。

次に、非日常感。
自由になったような気分が味わえる。
本当は、ちっとも「自由」になんかなっていないのだが、つかのま、完全に日常を忘れることができるのだ。

自然の中に身をおき、天候に一喜一憂しながら、星が出ればそれをうっとり眺め、雨が降れば晴れを願ってテントの中でうずくまる。
自分というものがいかにちっぽけなものか、思う存分味わえる。
これは、通常の日常の中ではなかなか味わえない。

くだらない仕事の悩みなど、どうでもよくなってしまう。
(またすぐに、悩ましい日常へと戻らなければならないのも哀しい事実なのだが・・・。)

ちっぱけなオートバイにテントを積めば、それで準備完了。
これさえあれば、どこまででも行けるし、どこででも一夜を過ごすことができる。
そう思うだけで、とんでもなくワクワクしてくるのだ。
このワクワクを感じる限り、僕はこれからもキャンプツーリングを続けることだろう。

さて、冒頭の写真は、ヨーロッパキャンプ場ガイド。
ドイツを始めとしたヨーロッパ中のキャンプ場が網羅されているすばらしいガイドブックだ。
これを眺めながら、次はどこへ行こうかと思いをめぐらすのが、目下の最大の楽しみなのである。