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クライドラー R50。

クライドラーといえば、あの浮谷東次郎が初めて父親に買ってもらったオートバイもクライドラーだった。

当時15才だった彼が、人生初の愛車クライドラーで市川-大阪を往復した体験を中心に綴られた、「がむしゃら1500キロ」を読んだのは、いつのことだっただろうか。
彼の、大胆かつ実に繊細な心が、15才なりの文章のすみずみから伝わってきた。
あの本には、いったいどれだけ影響されたか知らない。

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このクライドラーも、そうとうな冒険をしたようだ。

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BSA Road Rocket。1955年。

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そのとなりには、我らがカワサキ W1。
こうしてみると、クランクケースを始め、つくづくそっくりだ。
このころはまだ、日本は欧米のオートバイに追いつこうと躍起になっていた時代。
そうして、日本はいまや世界一のオートバイ生産国となったわけだ。

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ホンダ CB92とCB450 K2。

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そして、CB750 Four。日本初の「ナナハン」である。

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Benelli Sei。
横置き直列6気筒は、ホンダCBXと同じレイアウト。
エンジンの横幅がタダモノではない。しかも、マフラーは6本出し!

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はるばる、日本から訪れた人が書き残したものが飾られてあった。

ひとつは、1956年11月23日の日付。
「日本からはるばる当地に参り 誠に参考になる展示場を見せて頂き感謝に堪えません。」
"MOTOR BIKE RESERCH MISSION S.SUZUKI" の署名。

もうひとつは、なんと「世界周遊一輪車旅行」とある。 早大地理専の方の名前が写真とともに記されている。
1973年10月22日の日付だ。

いまでこそ、こうして比較的簡単に訪れることもできるが、当時はさぞかし大変なことだったであろう。
偉大なる先輩方に畏敬の念が湧く。

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続いて、モータースポーツ関連コーナー。
まずはおなじみ、BMW GSのパリダカ仕様。

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驚いたのがこれ。
なんと、氷上オートバイレース車両だ。

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タイヤにはすさまじいスパイクがついている。痛そう・・・。
ここまで、しなくても、いいような、気が・・・。

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カワサキの4気筒エンジンを、なんとふたつもくっつけてしまったドラッグレーサー。
1000cc×2で2リッターの排気量である。
400PS以上、1/4マイルを8秒、とある。
いやはや・・・。

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ガソリンエンジンでは飽き足らず、ロケットエンジンまで載せちゃったシロモノ。
2000PS、400km/h以上、と書いてある。もう、勝手にしてください。

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こちらは、小排気量の速度記録マシン。
わずか50ccのエンジンで200km/hを記録している。

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でもねえ・・・、ちょっと、これじゃあ・・・、遠慮したい。

だいぶオートバイの常識から遠ざかってきたところで、最終回につづく。