こんな本を買った。
土曜日、買い物がてらに街をぶらついたついでに、なんとなく本屋さんへ立ち寄ってみた。
そこで衝動買いしたこの一冊。
昔のアルペン街道に関する写真集だ。
「昔」、「道」、「峠」。
この三つの言葉に敏感に反応する僕は、一瞬にしてその本に目が釘づけになった。
あぁ、すばらしい。
あんな峠やこんな峠の、迫力ある写真たち。
山を越え、その向こうに辿りつきたいと願う先人たちの熱い想いがビンビンに伝わってくる。
その中でも特に印象に残ったのがこの一枚。
イタリア北部、ドロミテ。
Passo Sellaの「峠の茶屋」だ。
写っているクルマの形からして、戦前のものに間違いないだろう。
この写真を見た瞬間、「あっ!」と思った。
まさに、ここだ。
忘れもしない、ドロミテソロツーリングのときに撮ったこの写真の場所そのもの!
思わず鳥肌がたってしまった。
この2枚の写真の間には、ゆうに60年くらいの歳月が流れているはずだ。
しかし、建物や景色は、まさにそのまま。
なんという感慨!
ほかにも、気が狂ったかのような峠、Passo Stelvioや、
幾度となく走ったGrossglocknerの写真も。
この写真に写っている場所は、
こっちの写真のうしろに小さく写っているし、
1935年に撮影された、開通を祝うこのトンネル写真は、
まさにここである。
あぁ、これを感慨深いといわずになんと言おう。
当時に較べれば、信じられないくらい楽になった現代の峠越え。
しかし、「峠」の持つあのぞくぞくするような期待感や畏怖は、まったくいまも変わらない。
いい本にめぐりあった。
シアワセな気分だ。
そしてまたいつか、アルプスの峠を思う存分走ってみたいと心から願うのであった。
コメント
コメント一覧 (4)
人だけでなく一期一会は大切にしたいものですね。
でしょ?いい本見つけたでしょ?
またいつか走りたいですよね!