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最近、週末はほとんどクルマを使っていない。

雨が降らない限り、週末はできるだけ自転車に乗るようにしている。
いま住んでいる町から、Stuttgart中心部までの距離は約10km弱。
距離はまったくたいしたことはないのだが、問題はその高低差。
Stuttgart中心部は、盆地のように窪んだ地形の底に位置しているので、いま住んでいる場所とは、200m強の高低差があるのだ。

行きはヨイヨイ、帰りはコワイ、なのである。
自転車マニアの方々からすれば、なにをたったの200mで・・・、と呆れられるに違いないが、長年の運動不足ですっかりなまってしまった身体にはなかなかこたえるのだ。

とはいえ、慣れればなんとかなってくるもの。
ちょっとした体力づくりにちょうどよい負荷量で、ちょっとがんばれば一度も降りずに登ってこられるようになった。

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もちろん、がんばる気分になれないときもあるし、突然、雨が降ってくることもある。
しかし、そこは自転車王国ドイツ。
そんなときは、ひょいっと自転車ごと電車に乗っちゃえば楽チンだ。

Stuttgart中心部から最短距離で帰ってくるには、前述した「200mの高低差」を一気に登る、ものすごい勾配の激坂区間を登っていかなければならない。
下りはいつもここのコースを使うんだけど、ものすごい急勾配で、スリル満点。
眼下に広がるきれいな景色に見とれていると、タイヘンなことになる。
ほとんどブレーキ握りっぱなしで、たかが自転車とはいえ、強力なディスクブレーキに感謝感激なのだ。
でも、逆にこんな激坂を登るのはさすがにムリなので、自力で帰ってくるときは、ちょっと遠回りになるけど、勾配のゆるいコースを選ぶことになる。

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その「激坂区間」には、そんなみんなの悩みを一気に解決する、専用の「スペシャル電車」がある。

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なんと、自転車を運ぶ専用の「貨車」がついていて、自転車をひもでくるくる固定できるようになっているのだ。

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ものすごい勾配を登っていくので、この路線の線路には、登山電車のような滑り止めのラックがついている。
じつはこれ、まだ乗ったことがないのだけど、近いうちに試してみたい。

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Stuttgart中央駅沿いに広がっている広大ですてきな公園。
散歩、サイクリング、ランニング、ローラーブレード、BBQ、日光浴、昼寝・・・。
みんな、老いも若きも、思い思いにのんびりした休日を楽しんでいる。

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人間将棋みたいなイキオイの巨大チェスや卓球台なんかも完備。

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クルマばかり乗ってたら、なかなか知ることのできない一面。

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自転車や歩行者に配慮した交通インフラにも感心させられる。
可能な限り、クルマと隔離した専用道路が整備されていて、各種標識も充実しているので、とても安心できる。

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信号まちのとき、いちいち地面に足をつけなくてもいいように、手すりがついていたり。

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ソフトウェア方面も充実。自転車で走りやすい道が詳細に載っている地図や、各種サイクリングマップは、どこの本屋さんでも大充実。
ちなみに、このマップケースつきのバッグは、ワンタッチで着脱できるスグレモノ。

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Klickfixというアダプターで、いろんなカゴやバッグ類がワンタッチ。

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お買いもの用のカゴも、自分の自転車に似合うかどうかは別として(笑)、ものすごく便利!
いろいろ、自転車業界も進化してるんだねぇ・・・。

それから、こちらで多く見かけるのが、こういった「引っぱり系」の自転車アクセサリー。

コドモを載せたり、ペットを乗せたり、荷物積んだり・・・、と、かなり普及している。
こういうのが一台あるとまたまたいろいろおもしろいよなぁ・・・。と、またちょっと妄想中。

近年、日本でも首都圏を中心として、自転車はちょっとしたブームになっているようだけど、その一方で、インフラ、モラルその他、いろいろな課題も見えてきているようだ。

あらためて考えてみると、自転車はいろんな意味でとても可能性のある乗りもの。
一概にドイツ万歳!というつもりはないけれど、少なくとも自転車文化については、日本が見習っていくべき点は多いように思う。