いよいよ最終日。
帰りの飛行機は午後早い便なので、ホテルをチェックアウトした後は、寄り道せずに駅前のバス停まで歩く。
広場の前に差しかかると、愛らしいFIAT 500が走ってきた。
まだまだチンクも現役バリバリだなぁ・・・、とうれしくなっていると、
あとからあとから大量のチンクがやってくるではないか。
しかも、どれも見事なコンディション。
チンクに混ざって、ピカピカのVespaもブンブンとたくさん走ってきた。
何かの集まりがあるのかな?
と期待しつつ駅のほうへ歩いていくと、駅前の広場には、すでにものすごい数のチンクたちが!
どうやら、FIAT 500 Club Italiaのミーティングらしい。本家本元、チンク好きの総本山じゃないか。
こんな、「トラック仕様」のチンクを始め、個性豊かなピッコロイタリアーノが盛大に勢ぞろい。
こんなにたくさんのチンクにお見送りしてもらえるとは、なんて運がいいのだろう!
じっくり見ている余裕がなかったので、後ろ髪を引かれる思いで空港行きのバスに乗り込んだ。
最後まで粋な計らい、グラッツェ・ミーレ!南イタリア。
さて、イタリアが生んだ、もう一台の偉大な大衆車、パンダ号もまだまだ元気。
ドイツではもうめっきり見かける機会は激減してしまったけど、イタリア本国ではまだまだ頻繁にその姿を見ることができる。
まぁ、ご多分にもれず、そのほとんどはいかにも「乗りっぱなし」のボロが多いんだけど、そんな雰囲気がまた似合うのなんの。
こうしてたくさんの現役パンダたちを見ていると、まだまだ我が家のパンダ号も安泰だな。
少なくとも、まだ今後しばらくは、パーツの供給にも困らないだろう。
この2年間、ずっとガレージの中でおとなしく留守番していた我が家のパンダ。
またもうすぐ、毎日、いっしょに走り回ってもらうよ。
遠く離れた祖国の仲間と同じように、
これからもずっと、元気でそばにいておくれ。
こんなふうに、トラブルもなく無事に終えることのできた今回の南イタリア旅行。
ヨーロッパ生活の最後をしめくくるにふさわしい、いい旅行になってほんとによかった。
もしまたいつか、遠い将来訪れる機会があるのなら、そのときはなぁんにもせずにずっと、海辺でひたすらごろごろしていたい。
そんな過ごし方が似合いそうな、南イタリアの街だった。
(おわり)
コメント
コメント一覧 (2)
チンクっていうんですか。
後ろのナンバープレートが黒いですね。
南イタリアの道は狭いんでしょうか。
こんな可愛いのがチョコチョコ走ってるって、
何かいいな~~~~。(^_^)
「FIAT 500」という名前のクルマなんですが、これをイタリア語読みすると、「ふぃあっと ちんくぇちぇんと」になるんです。